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若い世代の癌患者の75%は女性 -終編ー

お酒を飲むと乳がんになる

アルコールは飲んだ後、肝臓で分解されて代謝産物である有害なアセトアルデヒドができます。この物質は二日酔いなどの原因物質です。飲料水にエタノールまたはアセトアルデ ヒドを添加した動物実験では,マウスやラ ットにおいて様々な腫瘍の発生率が増加 し,更に発癌物質にエタノールを加えると更に発癌性が増すことが確認されています。

活性型のアルデヒドデヒドロゲナーゼ2(ALDH2)遺伝子を持たない人(日本人に多い)が飲酒すると顔面紅潮、動悸、悪心がおきます。それは有害で発がん性のあるアセトアルデヒドを分解することができないためです。アルコ ールはエストロゲン代謝に影響を与えるため、血中のエストロゲン の濃度に影響を与えます。このように2重の意味に於いてお酒は乳がんの原因となっています。

2015年にアルコールと各種癌に関して,572件の研究と486,538例について大規模なメタ解析が報告されました。(Bagnardi V, Rota M, Botteri E, Tramacere I, Islami F, Fedirko V, et al. Alcohol consumption and site—specific cancer risk:a comprehensive dose—response meta—analysis. Br J Cancer. 2015)乳がんに関しては43件のコホート研究と75件の症例対象研究が抽出され,発症に関する研究は110件ありました。結果は次のグラフのようにお酒を飲む量に比例しています。

上のグラフの左は乳がん、右は子宮頸がんです。縦軸の1.0は非飲酒者と臨時飲酒者で相対的リスクの度合いを表しています。横軸は常習的に飲む一日の飲酒量(アルコール換算グラム)です。

この結果では、乳がんは飲酒量に比例してリスクが高まりますが、子宮頸がんはアルコールに影響していないということが分かります。乳がんではごく少量からすぐにリスクが高まり、ほぼ一直線にリスクが上昇し、子宮頸がんの場合は50gまではお酒を飲んだ方が発症リスクは低くなっています。

20歳代30歳代の若い日本女性は1968年には4人にひとりしかお酒を飲まなかったのですが、今では80%以上と、ほとんどの若い女性が飲酒しています。

次はニッセイ基礎研究所の飲酒習慣率についてのグラフです。若い男性は習慣的飲酒をしなくなってきていますが、40歳代以降の女性では習慣的飲酒が増え、なんと40歳代では20歳代の男性よりも多くなりました。40代は乳がんの罹患率が高いので、乳がんになりたくない場合は飲酒を止めることも考えるといいでしょう。

閉経前の女性がタバコの煙を吸うと乳がんになる

タバコには4000種類以上の化学物質が含まれていて、そのうち数百種類は有害物質です。その煙には,約60種類の発癌物質が含まれており,国際がん研究機関(IARC)における発癌性評価において,多くの部位の癌に対して「発癌性あり」と評価されています。乳がんも例外ではありません。

タバコに関するアンケート調査を実施した時点で閉経前と閉経後に参加者を分けて、その後約10年の追跡期間をおいて調べました。対象者2万1,865人のうち、180人が追跡期間中に乳がんになりました。結果、タバコの影響がみられたのは閉経前の女性に限られました。閉経前の女性では、吸ったことがあるグループの乳がんリスクは、吸ったことがないグループの約3.9倍になりましたが、閉経後はタバコの影響がありませんでした。

次にタバコを吸わない女性の受動喫煙による乳がんリスクを、閉経前と閉経後に分けて検討しました。すると、閉経前の女性では、家庭や職場などで受動喫煙を受けていた女性の乳がんリスクは、受けていなかった女性の2.6倍でした。

多目的コホート研究から、閉経前の女性では、本人はたばこを吸わなくても、周りの人が吸っていれば、乳がんリスクが上昇することが示されました。

(International Journal of Cancer 2005年114巻より)

乳がん予防対策

5次元O-ringテストで確認した予防対策を重要度順に並べてあります。①②③が最重要で、それ以降は重要度は低くなっていきます。⑧と⑨の間に別の予防策もあるようでしたが確認していません。

①電磁波被爆を避ける。[過去記事

②たばこの煙のある所に居ない。

③たばこを吸わない。

④スーパーなどで購入する肉は国産にする。[中編

⑤免疫機能の70%以上を司る腸管免疫を強化する。免疫機能を強力にバックアップする基本の3種類の腸内細菌を増やす。[過去記事

⑥肉の消費量を今の4分の1(昭和50年代の日本人)にする。国産肉に替えても結果として食費は減ります。[中編

⑦お酒を飲まない。

⑧外因性の女性ホルモンを取りいれないために、化粧品とサプリメントを慎重に選ぶ。[後編

⑨ジオパシックストレスを避ける。[稿を改めて解説予定です]

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